やまばと通信163号

第163号(2007年1月発行) 多摩市立図書館

図書館からのお願い

こんなときは、どうぞ声をおかけください。

  • 本棚が高くて手が届かない、または低すぎて、かがんで本を取るのがつらい・・・。
    そんな時は、お気軽に職員に声をおかけください。
    また、文字が見づらい方のためにカウンターには老眼鏡と拡大鏡を用意してありますので、お気軽にご利用ください。
  • こわれたり、いたんだ本がありましたら、ご自分で修理せず職員にお知らせください。

策定しました! すべての子どもに読書のよろこびを 多摩市子どもの読書活動推進計画

すべての子どもたちが本の世界を楽しめるように、家庭で、保育園(所)・幼稚園で、学校で、地域で、図書館であらゆる場所で協力し、手をつないで、進める計画です。

子どもの読書活動を推進するために、82の具体的施策を展開します。

重点的な取り組みとして、

  • 家庭、学校、地域全体での子どもの読書活動の推進
    • 家庭、学校、地域が一体となった子どもの読書活動の推進をめざして、具体的施策の進め方等について検討するため、関係団体・機関等による連絡会を組織します。
  • 団体活動の活性化
    • 団体貸出室を本館内に整備し、市民がいつでも来館して本を選んだり相談したりできる環境を作ります。
    • 職員が、本の選択、団体活動の運営、読み聞かせの方法等の相談について、随時対応します。
    • 団体の活動・交流の拠点として、団体活動室(仮称)を本館内に整備し資料の提供や相談に対する人的支援を行ないます。
    • 団体同士の情報交換や交流の場として、団体交流会を開きます。
  • 学校図書館の充実
    • 学校図書館の活用をめざして、子どもたちが本に親しむための工夫、本の選び方等の相談に積極的に対応します。

※推進計画は、多摩市の公式ホームページ・多摩市立図書館ホームページ・多摩市立図書館各館でご覧いただけます

図書館訪問・・・永山図書館しょうがい者サービス編

図書館では、視覚障がい、肢体不自由、寝たきり、聴覚障がいなどで通常の図書館利用が困難な方のために様々なサービスを提供しています。

その中でも目の見えない人へのサービスについて、南貝取小学校の4年生2クラス(47名)が永山図書館で学習しました。目が見えないとはどういうことなのか?視覚障がい者やボランティアの立場になって、5つのコーナーでそれぞれの体験をしました。

点字図書コーナー

「不自由(ふじゆう)なことしってる?」のコーナーで点字図書と障がい者関係の本を見ました。点字絵本を手に取って墨字と点字の違いや、点字にしたときの冊数の多さに驚いていました。

点字体験コーナー

点字一覧表を見ながら点字版で簡単な単語や、自分の名前などを打ってみました。なかなか難しかったようですが、なんとか完成。自分で打った点字は、記念に持って帰りました。

機器体験コーナー & 作業室見学

パソコン点訳室で点訳ソフトを使い、入力した文書が点字でプリントアウトされるのを見学したり、文字を音声で読みあげるのを聞いたりしました。

白杖体験コーナー

点字ブロックの上を二人一組で白杖を持って歩く体験をしました。また、『点字一覧表』を見ながら、エレベーターの点字を読んだり、障がい者用のトイレも見学しました。

対面朗読体験コーナー

永山図書館には、対面朗読室・録音室があります。二人一組で一人が目を閉じて聞き手の役(障がい者)、もう一人が読み手(ボランティア)の役になって、対面朗読の体験をしました。

図書館で職場体験をしていた聖ヶ丘中学校の2年生3人も、体験と手伝いに参加しました。白杖体験では、杖だけでなく友だちの肩を借りているのに障害物にぶつかってしまうなど、目が見えないことの大変さ、介助の大変さを学びました。一つひとつは短い時間でしたが、普段はあまり体験する機会の無いものばかり。

「障がいについて、より深く考えるきっかけとなる学習」となったようです。

多摩市のしょうがい者サービスと音訳ボランティア

多摩市立図書館のしょうがい者サービスは今から25年前、国際障害者年の1981(昭和56)年に始まりました。

まず、サービスの第一歩として、視覚障がい者を対象にした録音図書の作成、貸出に重点を置くことにしました。また音訳者養成のために、第1期の音訳ボランティア養成講座(当時は朗読講習会と言っていました)も行いました。

昭和61年から、サービスを少し拡大して視覚障がい者への対面朗読サービス、肢体不自由者・寝たきりのお年寄りへ図書や録音図書の宅配サービスを始めました。平成4年からは、電話での問い合わせが困難な耳の不自由な方に対するFAXサービスを開始しました。現在では、点訳のサービスも音訳と同じように受付けています。

平成18年10月30日から12月6日(全12回)、第8期の音訳ボランティア養成講座を開催しました。恵美三紀子先生の指導のもと、講座を修了した18名の方が新たに図書館の音訳ボランティアに加わりました。

謎解き多摩ニュータウン

図書館が集めた貴重な資料などをもとに、多摩ニュータウンの成り立ちを探り、さまざまなエピソードや課題を掘り起こす-図書館では多摩ニュータウン学会との協働により「謎解き多摩ニュータウン」と題する講座を開催しています。今までの2回の企画で、6つの謎に迫りました。

“謎解き”は、ただ話を聞くだけでなく、資料を紹介する、謎解きに参加するなどさまざまな要素が交じり合った催しです。さらには、多摩ニュータウン資料が図書館に集まることも期待しています。

第3回は平成19年3月を予定しています。皆さんが考える多摩ニュータウンの謎(ニュータウンに関する素朴な疑問)をぜひ図書館にお寄せください。

第1回 平成18年1月28日(土) 永山図書館にて開催(終了)

謎その1 多摩ニュータウン計画に地元多摩市の意見は反映されたか
謎解き案内人 成瀬惠宏氏(都市設計工房)
謎その2 都心に近い稲城市の開発が遅れた理由
謎解き案内人:宇野健一(アトリエU都市・地域空間計画室)
謎その3 多摩市に昔あったという“アパッチ砦”とは何か、今どうなっているか
謎解き案内人:篠原啓一(共同通信社)

第2回 平成18年9月23日(土) 永山図書館にて開催(終了)

謎その1 橋のデザインはどうやって決まるの(Bridge Town多摩ニュータウン)
謎解き案内人:木瀬晴也氏(都市住宅技術研究所)
謎その2 尾根幹線はなぜあんなに広いの?
謎解き案内人:西浦定継氏(明星大学)
謎その3 公園の大きな土山に込めた思い(奈良原公園に山ができた理由)
謎解き案内人:室井隆良(URリンケージ)

※第1回の内容は『多摩ニュータウン研究(第8号)』(多摩ニュータウン学会,2006)に掲載されています。

編集・発行
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