ティーンズのページ

多摩市について

どんなところ?

多摩市は東京都の中央部から西に約30キロメートル離れています。北を多摩川が流れていて、南は多摩丘陵が広がる地域です。中央には多摩川支流の大栗川とその支流の乞田川が流れています。標高は多摩川沿いで約50メートル、一番高いところは天王森公園付近で約160メートルです。東経139度27分、北緯35度38分に位置しています。

地名の由来

明治22(1889)年の市町村制の施行により、それまでの8つの村と2つの飛び地がひとつになって多摩村が誕生しました。
多摩村と名づけられた理由は記録が残っていないためわかっていませんが、昔は多摩郡と呼ばれる地域だったことや多摩川からつけられたのではないかと言われています。

市章(マーク)・市の花・木・鳥

市章(マーク)は応募されたアイディアの中から選ばれて昭和40年1月5日に定められました。多摩市の「多」の字をハトが羽ばたいて飛び立つ姿にたとえて表しています。
また、昭和47年に市の花はヤマザクラ、木はイチョウ、鳥はヤマバトと定められました。

【多摩市公式ホームページ】

天然記念物

多摩市には東京都や多摩市が指定した天然記念物があります。

東京都指定天然記念物 平久保(びりくぼ)のシイ 落合
多摩市指定天然記念物 ケヤキ 連光寺・春日神社
ムクノキ 連光寺・白山神社
スダジイ 連光寺・八坂神社
シダレザクラ 鶴牧・鶴牧西公園
スダジイ 南野・一本杉公園
ケヤキ 豊ヶ丘・子育て総合センター内

めかい(目籠)

めかいは、シノダケを原料として作る小型のかごです。多摩地域の伝統的な特産物で、めかいづくりは江戸時代末から昭和20年代まで農家の家計を支えた手作業でした。

めかい画像

昔の地名は?

江戸時代は、関戸、連光寺、乞田、貝取、落合、和田、寺方、一ノ宮のほか、百草と落川の飛び地に分かれていました。

稲荷塚古墳

百草にある全国でも珍しい八角形の古墳です。

稲荷塚古墳の地図

霞ノ関南木戸柵跡(かすみのせきみなみきどさくあと)

鎌倉街道沿いの熊野神社の境内から鎌倉時代頃の柵の跡が見つかり、ここに関戸の地名の由来となった「霞ノ関」と呼ばれる関所があったと考えられています。

霞ノ関南木戸柵跡の地図

関戸・分倍河原の合戦

元弘3(1333)年5月、関戸と多摩川をはさんだ分倍河原一帯で鎌倉幕府と鎌倉幕府を倒そうとする新田義貞の軍勢が激しい戦いを繰り広げました。
鎌倉街道沿いには両軍の戦死者を祀った「無名戦士の墓」や、この戦いで戦死した武士の墓が今に伝わっています。

有山源右衛門

多摩市には戦国時代の古文書が二通残されていて、この内容から有山源右衛門という人物がこのあたりの土地の開発や市場を開くことを許可されていることがわかります。
大栗川沿いで今も有山と呼ばれる場所は、有山源右衛門の屋敷があった場所といわれています。

相沢五流と伴主

江戸時代後期に関戸村の名主を務めた相沢五流(あいざわごりゅう)と伴主(ともぬし)の父子は多摩地域に広く名を知られた文化人でした。
父の五流は絵画に才能を発揮して多摩地域や相模国(現在の神奈川県)に多くの作品が残されています。

息子の伴主は、生け花に才能を発揮して「允中流(いんちゅうりゅう)」という流派を開きました。また画家の長谷川雪堤に描かせた「調布玉川惣画図(ちょうふたまがわそうがず)」は当時の多摩川の風景を知る貴重な資料として今に伝わっています。

【調布玉川惣画図 復刻版】

多摩市指定有形文化財「調布玉川惣畫圖」(多摩市教育委員会所蔵資料)画像

多摩市指定有形文化財「調布玉川惣画図」(多摩市教育委員会所蔵資料)

鉄道の開通

大正14(1925)年に府中~八王子間で玉南鉄道が開通し、これに合わせて「関戸(現在の聖蹟桜ヶ丘)駅」が開業しました。

関戸橋の開通

昔の多摩川は橋がなく、人々が川を渡るときは、渡し船か船の上に板を載せた仮の橋で多摩川を渡っていたので、大雨で川の水が増水すると、水が引くまでの間何日も川を渡れずに不便でした。昭和9(1934)年に関戸橋が完成したため、安心して多摩川を渡ることができるようになりました。

多摩ニュータウンの開発

高度成長とともに東京に働く場所を求めて、地方からたくさんの人が東京に来た結果、住宅の問題が深刻になりました。国と東京都はこの問題を解決するため、それまで人の住んでいなかった多摩丘陵を開発してたくさんの団地を作る計画を立てました。

参考資料

  • 「こどものための歴史のさんぽみち」多摩市企画部秘書広報課編集 1980 多摩市
  • 「新しいふるさと多摩 ’78」 多摩市企画部秘書広報課編集 1978 多摩市
  • 「多摩市の便利な本 平成29年3月」多摩市企画政策部広報広聴課編集 2017 多摩市
  • 「のびゆく多摩市-中学校社会科副読本-平成29年3月31日改訂」多摩市中学校社会科副読本編集委員会編集 2017 多摩市教育委員会
  • 「わたしたちの多摩市-3・4年社会科副読本-第24回改訂」多摩市小学校社会科副読本編集委員会編集 2016 多摩市教育委員会
  • 「緑と水のひろば No.62 よみがえる多摩の里山」東京都公園協会 2011
  • 「多摩市の文化財案内」(地図) 多摩市教育委員会教育振興課編集 2013 多摩市
  • 「相沢五流」 多摩市史編集委員会編集 1998 多摩市
  • 「戦国人名事典」阿部猛編 西村圭子編 1987 新人物往来社
  • 「多摩市の民俗-メカイ〈目篭〉関係資料-(多摩市叢書11)」多摩市史編集委員会編集 1996 多摩市
  • 「歴史ミュージアムガイドブック-常設展示図録-」パルテノン多摩編集 2000
  • 「関戸合戦-パルテノン多摩歴史ミュージアム特別展-多摩市関戸に残る中世の伝承とその背景-」パルテノン多摩編集 2007
  • 「稲荷塚古墳-八角形墳の調査-」多摩市遺跡調査団編 1991